森のスクール プログラム1〜12
森のフリースクール いのちの森の学校では、以下のプログラムを行います。
1〈生活改善…まず行動〉
決まった時間に寝起きする。昼夜逆転生活の改善のため、毎日の規則正しい生活のリズムを、共に生活する中で自然に作り出していきます。健康的な生活の第1歩は生活改善から始まります。
2〈共に生きる…思いやりと助け合う心を育てる〉
一人では出来ないことも、共同生活の中で、共に切磋琢磨、影響しあい、良い習慣を身につけることが出来るようになります。
驚くほど様々なことが出来るようになり、自信を取り戻していきます。家族以外の仲間との生活はとてもよい体験となり、良い人間関係を築く土台となります。
3〈学び…いのちの大学講座を受講〉
各会一流の講師陣による各種セミナーに参加することが出来ます。心理・生き方・哲学・健康・音楽・気功・経営・料理教室・パソコン教室・英語クラス・音楽セラピー・アートセラピー・ドラミングセッションなど、必要に応じて学んでいきます。
4〈体験から学ぶ…話す、聴く、内省を深める〉
日々のグループミーティングや仕事の基本を学ぶ中で、コミュニケーションの取り方や自分を振り返る力を身につけていきます。生きる意味や目標などを見出し、生きる実力、自立心を身につけます。
5〈自然に触れる…畑づくりは人づくり〉
広大な5町歩の自然農園が広がっております。開墾以来農薬を一切使用せず、安心、安全なお野菜を作っています。
種を植え、いのちを育てて、自分の手で収穫する。土に触れ、降り注ぐ太陽を全身に浴び、そよ風に吹かれる。いのちの営みを体で体験する。 この体験が、人間のいのちの感覚を回復させ、生きる喜び、実感をもたらします。
偉大な自然の持つ力が若者の心に生きる力を与えてくれます。一夏過ぎれば体力にも自信がつき、大自然が体を健康にします。
6〈食育…安心安全な食事〉
食生活は心と脳と体をつくる最も重要な生活習慣です。食事はできるだけ畑で採れた農薬不使用の安心野菜を使用し、冷凍食品、化学調味料を使わない手作り料理です。心身共に健やかな成長を願って、食育・食事作りにも力を入れています。自分のいのちを自分で守る、お料理作りの学びも生活力の一つです。
7〈文化・交流・遊び…信頼とつながりを築く〉
お茶や作法や禅(座禅)を通して日本文化の美しさや深さに触れていきます。山登り、買い物、外食、温泉入浴、名所巡りなど、遊びも仲間とのコミュニケーションを深めるよい機会です。外国から来る方々のサポートをすることで、異文化に触れ、より広い見識を身につけることができます。金銭出納帳をつけることで、金銭感覚や金銭の自己管理も学びます。
8〈職場実習トレーニング…生きた実践力〉
実践のできるレストランや宿泊施設・自然農園などにて本番実務を体験します。お客様との現場での生きたやりとりを通して、緊張感、集中力、気配りなど、社会で働く上で必要な、マナーやルールや能力を経験を通して身につけます。
9〈最高の自然環境…建築医学の施設〉
長野駅より車で20分という至近距離にありながら、豊富な自然に囲まれた飯綱高原(標高約1,050メートル)にあり、澄んだ気を十分に味わうことができます。 柔らかな光を放つ手作り和紙の照明、杉・檜の木材をふんだんに使った総天然木の館内は、建築医学の立場から配慮され、心身共に快適に過ごすことができます。館内、寝具は清潔を第一とし、生活空間も整理整頓を心がけます。
10〈自主学習…1日の締めくくりに肚を鍛える〉
毎日就寝前に1日を振り返り、ノートに気づきと反省を記します。その日誌を読み返せば、自分を改めて振り返ることとなり、より一層の感謝と成長できた自信に満たされていく宝物となるでしょう。 自主学習の後自己を内省し、客観的に自己を見つめる力をつけます。肚を鍛える座禅や呼吸法も錬磨します。
11〈精神科、内科医顧問カウンセリング〉
現代には様々な心と体の症状や病があります。40年間臨床現場で実践されて来られたベテラン精神科医の巽先生(信州大学メンタルヘルス外来専任医・前信州大学助教授)のカウンセリングを受けることもできます。先生には定期的にお越し頂き、心の状態を常に相談させて頂いております。内科医の本間先生には、心と体全般を診て頂くことができます。
12〈就職活動サポート人生サポート〉
卒業したメンバーが孤立しないように、いつでも相談できるサポートをします。定期学習交流や電話カウンセリングなど、卒業後の生活の乱れや不安を解消するアフターケアも致します。卒業後は短期でのプログラムの参加も一部可能で、本人の成長度により研修生やアシスタントスタッフ、スタッフとしての採用もあります。キャリアカウンセラーとの相談も可能です。「面接でブランクをどう答えたらよいのか」など、気になることは臆せず相談して下さい。
【ワーキングスタディ日誌から】
過去のワーキングスタディ卒業生の気づきの体験日誌です
昨日までいた世界とはまるで別の次元に来てしまったような驚きいっぱいの初日だった。
初めて来た場所初めて会う人達なのに一緒にご飯を食べ、お風呂に入るなんてとても不思議な感覚だ。4人家族で育った私はこの様な大人数で食卓を囲むのがとてつもなく新鮮である。みどり先生が私に色々な質問をされてみんなの前で答える事になった。みんな静かに食べながら私の話を聞いている。私は大人数の席で自分に注目が集まるのが苦手だ。(自意識過剰なのかもしれない)急にこのようなシチュエーションがやってきてとまどいながらも、食卓の雰囲気はとても優しく、みどり先生が本当に私に興味と関心をもって、まるでカウンセラーのように聞いてくださっているのを感じたので心の内を語る事ができた。
質問されて私は、「生きがい」を見つけたいと答えた。すると先生はスタッフに何をしている時生きがい感じるかと意見を求めた。
一人一人が本当にはっきりと自分の考えと答えを持っていた。それは、それぞれが自身の体験から得たものだった。なんという説得力だろう。私は今まで「天職」や「生きがい」が自分の外にあって、それを運よく見つけたり、一生懸命探さないと得る事ができないと思っていた。みんなの話を聞くとそうじゃない事が分かった。それは自分の内側にあるのだ。それは困難を乗り越えた時に自分の中から生まれてくる。みんなそんなような体験をしていた。
私は逃げてきた。仕事がつまらなくなると、人間関係でつまずくととにかく逃げる、辞める、縁を切る、遠くへ行くという事ばかりしていた。困難を「乗り越えた」という経験がない。困難に耐えるような人生をよしとしなかったのだ。
スタッフの人達は、日常生活の中に生きがいを見出している。私は「おもしろそうな仕事」をとっかえひっかえして日常生活(家事、そうじ、料理など)は全部親まかせにしてきた。これでは本当に地に足をつけて自分で生きているとは言えない。お金を稼いで物を消費しているだけの人生になってしまう。その悪循環を断ち切って、新しい生き方を学びたい、体験したい、そう思ってここに来た。本当にたくさんの気づきを得られたと思う。